ヒビノデキゴト

二人目妊娠~流産経過記録

15週の検診日

その日は午前中娘を託児に預けて15週の検診
だった。
いつも通りに尿検査、血圧測定をして
先生の診察。
診察室へ入り、前回の血液検査は問題ないと
言われる。
エコーをお腹の上からあててみる。
先生の「あれ、おかしいな」の声。
機械の調子が悪いのかなと思ったのも束の間。
「計り方間違ったかな、小さいな」
ドキッとしてしばらく沈黙の時間が流れる。

残酷にも次の言葉は
「動いてないね、流産だ」と言ったように
思った。頭が真っ白になって、でも先生の話を聞こうと集中しようと思うのに、あとになってその時の言葉をいつの間にか忘れてるみたいだった。
「心音も聴こえない。大きさは11週程度で止まっているようだ」

あと一週間で安定期に入るところだったので
私の中では一ヶ月前の検診の時よりいくらか安心したところでいきなりゴーンと頭を叩かれたかのような衝撃を受けていた。

そして、その後は早めの処置をということで
二日後の入院、手術が決まったのだ。

その為の血液検査をするのに別室へ移動。
それまでは涙を堪えていたが、採血をしている間に堪えていたものがあふれでるようにツーと涙が流れてきた。
検査士さんに「大変でしたね」と言われると
ますます涙があふれてきた。

そのあとも手術の説明があるので何とか堪えようとしていたが、顔は赤くなっていた。

赤ちゃんの成長が12週以上であれば死産の扱いになるようで、私の場合は11週であったので中絶手術と同じ処置になるとのことであった。
悲しいことには変わりはないけど、赤ちゃんの亡骸と対面することや死産届の手続きがない分、いくらか心の負担や体の負担は少ないのかもしれない。

全て説明が終わったあと、休む暇はなく隣の建物にある託児所に娘を迎えに行かなければならない。

赤い顔を少し外の外気で冷やして落ち着かせてから迎えに歩いた。
当たり前だけど娘はニコニコ明るい笑顔で「ママ、いた~」と指を指す。
その顔を見て、哀しみを悟られまいと私も笑顔を返した。